北京植物園 桃祭り

はじめに

「三国志」の中で、劉備玄徳と張飛、関羽が桃園で義兄弟の契約をした、という有名な場面がありますね。それで著者は、一度中国の桃園とはどういうものか見てみたいと思っていました。丁度3月末から5月にかけて、北京植物園で桃祭りが開催されると知りましたので、花見がてら桃園見物に行くことにしました。

中国人も花見が好き!
花見は日本の文化なのかと思っていましたが、美しい花を見るのは中国人も大好きでした。週末桃祭りに行く道路は大渋滞でバスが進まず、多くの人達が植物園の2キロ手前くらいでバスを下車して、徒歩で会場に向かわなければいけません。庭園の中にゴザを敷いて花見をしている家族も多いです。

桃?桜?梅?
3月の末に訪れた時は、日本の桜を彷彿するような満開の花が、風に吹かれて岸辺に花吹雪を舞わせていました。でも、木に付けられているネームプレートには、「山桃」という表示があり、どうやら桜ではないようです。また4月の初旬に訪れた時は、園内に濃いピンクの花が満開で、いかにも「桃祭り」というイベントにふさわしい光景なのですが、その桃と思われる木に付けられているネームプレートには「榆叶梅」と書いてありました。桜のような桃、桃のような梅、桃と桜と梅の違いは一体なんでしょうか?

桃桜梅の見分け方
①桃? 桜、梅と違い、桃の枝は花が咲いている時から、葉をつけます。ですから、枝の先端に少し新芽が芽吹いているのは、桃です。造花でも桃花には葉が付けられています。

②桜? 桃と梅の花は、枝からすぐ花がついていますが、桜だけは、枝から1~2センチの細い茎の先に花が咲きます。

③梅? 梅の見分け方は、花の裏側がポイントです。梅は蕾の時に花を覆っている萼(ガク)が硬いので、花が咲いたあとも花の裏側に硬いガクが残っています。

おわりに
北京植物園は、美しい花があるだけでなく、見事にデザインされた湖や滝のある庭園です。総面積400ヘクタールという奥行のある景観も魅力の一つです。湖のほとりには、日本との国交回復記念に作られた日本人の彫刻も展示されています。その彫刻の前方の岸辺には、桜の並木道があり、まるで日本との友好を表現しているかのような趣があります。冒頭で述べた三国志の三人も、きっとこういう美しい風景を見ながら心を開いて約束をしたのであろうということがなんとなくわかりました。

チケット
10元/人 熱帯地方の温室や蝶も見たいなら50元/人

開園時間
植物園6時~20時  温室8時~16時半

アクセス
一番近い地下鉄駅は一号線の「苹果园」駅です。そこから运通112线というバスに30分ほど乗り、「北京植物园南门」で下車します。現在新しい地下鉄駅を建造中で、それが完成すると、地下鉄の西郊線で、「植物園」駅まで行くことができるようになります。

kiyoちゃん「絵と歌で覚える中国語」桃まつり
歌詞と発音のポイントはこちら→http://kiyochanpetitchinese.blogspot.com/2014/04/blog-post.html






コメント