北京 大気汚染事情

はじめに

著者が空気の悪い北京に赴く前に、医者や友人から随分心配されていました。しかし、北京に着いてみると、マスクを付けている人が想像していたよりずっと少なく、市民がそんなに深刻な様子でもなかったので、特に大気汚染を気にせず暮らしていました。体調を崩したのはそれから2か月ほど経ってからのことです。

風邪かな?でも痰と鼻水の量が異常!
著者の場合は、たいてい風邪をひくと、「喉の痛み→発熱→痰、鼻水→治る」というパターンで完治します。喉の細胞に侵入してきた病原菌を熱で殺して、痰と鼻水で体外に除去するという免疫の働きです。北京では、この最後の段階である痰と鼻水の量が、日本でのそれの5倍くらい出て、ようやく完治しました。つまり、体の中に蓄積された病原菌の量が、それだけ多いということでしょう。

空気中に1300種の微生物!
2月に北京の大学の研究チームが発表した論文によると、中国の空気中に含まれる微生物は、1300種で、その中には、アレルギーや肺疾患を引き起こすものも、少数ながらあるとのことです。健康な人なら問題ありませんが、病気にかかりやすい人は、肺炎になります。著者も体調が悪い時は、マスクをしないと5分ほどで息苦しくなりました。

どんなマスクをすれば良いのか?
結論からいいますと、やはりPM2.5対応マスクが最適です。ちなみに著者が、日本で購入した風邪・花粉症用のマスクでは、全く効果ありませんでした。中国で購入した活性炭入りマスクはまあまあです。それでも、煙草の煙などは除去できません。やはり、小さい粒子まで除去できる日本製PM2.5対応マスクを購入した方が良いでしょう。

4.5月は最悪!
4.5月は、通常の大気汚染に、北からの黄砂と、柳などの木から出る種(タンポポの種のように空中を飛んでいる白い綿ホコリのようなもの)がプラスされて、空気は異物満載です。

毒出し(デトックス)が必要!
中国に長期滞在している友人が健康診断で日本の病院に行くと、「最近煙草を吸い始めましたか?」と医師から言われました。もちろん煙草を吸っていません。ただ空気を吸っているだけなのに、喫煙者と同じように肺が汚れているとは最悪です。マスクをしていても、毒を全く吸わない訳にはいきませんし、また汚染物質の含まれる水を飲んだり、それを根から吸収している野菜を食べることによっても有害物質を体内に蓄積させます。ですから、意識的に免疫力を高めて有害物質を体外へ排出しなければなりません。基本はきれいな水を飲むこと(一日2リットル)で素早く排出します。そして、有害物質を体外排出する成分が含まれた食物を摂るのも効果的です。 
①有害物質の体外排出を促す食べ物(例:寒天、こんにゃくなどの食物繊維)
②有害物質を吸収させない食べ物(例:酢、ニラ、にんにく、ほうれん草などキレート作用のある物)
③有害物質の無害化を助ける食べ物(例:レバー、牡蠣、イワシ、ウナギなど亜鉛やセレンを含むもの)
個人差がありますから、専門医の検査を受け、一人一人に適した解毒効果のある漢方などを処方してもらうこともできます。

おわりに
報道で、中国は「核の冬」だと言われたり、市民が毒ガスマスクを装着している写真などを紹介されると、とても恐ろしく、中国へ行くのはとても危険だと感じます。しかし著者が実際に北京に到着してみると、時々星空が見えますし、市民がそんなに深刻でないので、油断してしまいました。北京人は、長年住んでいるので、外国人よりも免疫があるのでしょうか?また彼らは、免疫を高める食品を好んで食べているのでしょうか?真相ははっきりわかりませんが、いずれにしろ、地球や人体の浄化システムがよくできているため、健康な人は「まだ大丈夫」と勘違いしてしまうのかもしれません。でも、汚染は確かに深刻です。浄化作用にも限界があります。特に外国から中国を訪れる人達は、自分の体力を過信しないようにして策を講じましょう!

動画「絵と歌で覚える中国語」霧の北京
歌詞と発音のワンポイントはこちら→http://kiyochanpetitchinese.blogspot.com/2014/05/blog-post.html







コメント