北京生活 たくましい個人事業主達 

中国の古文を学校で学んだ人は「鶏口牛後」という言葉をご存じかもしれません。これは大きな国の臣下になるよりは小国でもトップに君臨しているほうがいい、という意味だそうです。北京に来てこの言葉は中国人にとって本当に真実味があると思います。大きな会社の社長から 小売店の社長 露店の野菜売り 道端の自転車修理屋など 北京には多くの社長が存在します。横断歩道の上で店を出している人さえいます。法律では許可なく道路などに店を出すのは禁止されているので警察の車がパトロールで回って来ると 露天商はクモの子を散らすように消えていなくなったり 商品を車の中に隠して 商売はしていません、という行動を取ります。その変わり身の素早さといったらせっかちな日本人からみても驚くべきスピードです。そしてしばらく様子をみて 安全とわかるとまた平然と同じ場所に戻って商品を広げ何もなかったように商売を再開します。毎日何回もこんなことを繰り返しても彼らは引き続き同じように商売を続けていきます。そのしたたかな態度には呆れるのを通り越して生きるためのたくましさを感じます。実際本当に人が多いので 取締きれないという理由もありますが 北京の市場(いちば)では一般人も業者と同じ市場で商品を買うことができるという手軽さもあって簡単に仕入れて簡単に好きな場所でシートを広げて商売を始める露店商は誰でもできるという感じです。この国では社長になるのは簡単です。


コメント